和柄の種類
<麻の葉>
麻の葉をモチーフに正六角形と結び付けた文様。魔除けの力がある三角形が集まった六角形は強い魔除けの力があるとされ、さらに麻の丈夫さや成長の早さにあやかり、子どもの健やかな成長を願って赤ちゃんの産着や子どもの着物に使われることの多い文様です。自分の身を守ってくれる「お守り」としても、まっすぐ強く丈夫に育ってほしいと願いを込めた贈り物としても喜ばれる文様です。
<菊>
菊は古来より秋を代表する植物で、桜とともに日本人にとても好まれている花です。昔から邪気を払う長命の象徴として装束等に用いられてきました。生命力が強く、花弁が放射状になって咲く姿はお日さまにもたとえられ、室町時代には日本を象徴する秋草の意匠のひとつとして扱われるようになりました。「健康で美しい女性でありたい」という願いを込めた自分自身への「お守り」として、また「いつまでも元気でいてもらいたい」という願いを込めた贈り物としてもぴったりの文様です。
<鱗文様>
正三角形または二等辺三角形の連続による鱗文様。海難除けや邪気を払う文様、女性の中に潜む鬼を払う厄除けの文様ともされ、女性が身に纏う着物や帯にも多く用いられています。自分の身を守ってくれる「お守り」としても、大切な人を守りたいという願いを込めた贈り物としてもぴったりの文様です。
<花格子>
小花とドットを並べた格子柄。モダンな雰囲気のある、女性らしさと可愛さのある柄です。江戸時代の縞物の大流行とともに、縦縞と横筋の太さや本数を変えて多くのバリエーションが生み出されました。花格子もそのひとつです。若い女性からご年配の方まで幅広く、気軽に着けていただきたい文様です。
<業平菱>
業平菱(なりひらびし)は三重襷(みえだすき)から変わって出来た文様とされています。かの平安貴族最高の美男・在原業平が絵画に描かれた際に、来ている衣服にこの文様がつけられたことが多いことからこの名になりました。源氏物語絵巻にもこの文様が描かれています。貴族の代表で最高の美男ともいわれる在原業平の文様。気品高く美しくありたいと願う大人の女性にぴったりの文様です。